今回お話を伺ったのは、通販限定の健康ブレンド麦茶「moogy」を担当するキリンビバレッジ株式会社の遠藤さん、寺島さん、嶺岸さん。
2016年の販売当初から「北欧、暮らしの道具店」でお取り組みいただいている理由や、2019年10月に実施した、当社としても初の試み「BRAND SHOP(※)」の反響についてもお聞きしました。聞き手は、クラシコムプランナーの中村です。
※「北欧、暮らしの道具店」で企業様の商品を販売する施策。
持っているだけでも毎日が楽しくなる、雑貨のようなボトル
──改めて「moogy」誕生の背景や、商品についてお聞かせください。
遠藤さん(以下、遠藤)
moogyはECサイト「LOHACO」との共同プロジェクトとして誕生した、通販限定の健康ブレンド麦茶です。「30〜40代の女性」「暮らしに馴染む」「EC限定」という3つのキーワードを軸に企画はスタートしました。
年間を通して「冷え」が気になる女性のために、温かくても常温でもおいしく飲める飲料があったらいいなという思いから、麦茶をベースに生姜、カモミール、レモングラス、黒豆の4種類のぬくもり素材をブレンドし、体にやさしいカフェインゼロ、無糖の飲料にしています。
初めてお取り組みをした 2016 年春夏デザインの moogy
寺島さん(以下、寺島)
中身の飲料と同時にパッケージをどうしようと考えたときに、「暮らしに馴染む」というテーマをどう表現するかが大きなポイントでした。
そこで出たアイデアが、「気分や季節によって服やインテリアを選ぶみたいに、飲みものもその日の気分や服装に合わせて楽しめる雑貨みたいなデザイン」でした。中身のぬくもり素材同様、パッケージにもぬくもりを感じていただけたらと思い、「季節感」と「手描き」をコンセプトに、季節ごとにデザインを変えることにしました。
あえてマス広告を行わない、従来と“真逆”のマーケティングに挑戦
──moogyとは2016年の販売当初から、さまざまなお取り組みをさせていただきましたが、弊社を選んでくださった理由はどこにあったのでしょうか?
嶺岸さん(以下、峯岸)
moogyのマーケティングコンセプトとして、「忙しい女性の毎日に小さな幸せを」「暮らしをちょっと豊かにする」という価値観を共有できるパートナーやファンの方々と、地道に、深くコミュニケーションを取りながら、ブランドを広めていきたい考えがありました。
遠藤
これまで弊社はテレビCMなどマス広告を打ち、大量に販売するというやり方をしてきましたが、これからの時代はそれだけではない、違う販売方法、マーケティングの仕方があるのではないかと感じていたこともあって、moogyでは真逆のことをすることにしたんです。
嶺岸
一方で、EC限定商品でもあるので、「お客さまの間口をどう広げるか」という課題もありました。ブランドに共感してくれる方々の中で間口を広げていきたいと考えたとき、「北欧、暮らしの道具店」は暮らしを大切にする価値観がマッチしていて、まだmoogyを飲んだことのない方々にも知ってもらえるきっかけになるのではないかと感じたのが、お取り組みの決め手となりました。
寺島
私たちがmoogyのコミュニケーションで目指しているのは、開発者の顔が見えて、開発者に対する共感でブランドにも共感してもらうこと。「北欧、暮らしの道具店」とのお取り組みは、記事広告であるBRAND NOTEのほか、インターネットラジオ番組を一緒に作ったり、ワークショップを開催したりと、私たちが目指すコミュニケーションの実現にお手伝いいただいています。成果も徐々に見えてきて、ありがたいことに会社でのmoogyの存在感は増していて、売上も右肩上がりです(笑)。
2日で完売した「北欧、暮らしの道具店×moogy限定ボックス」
moogy6本を今回のためにデザインしたオリジナルボックスに入れて、カード付きでお届けしました
──今回、「北欧、暮らしの道具店」として初の試みとなるBRAND SHOPも間口を広めるひとつとして合致したということでしょうか?
遠藤
そうなんです。moogyは1箱24本入りでの販売が基本です。でも、味見をせずに、いきなり1箱購入するのはハードルが高いですよね。ですから、6本セットと少量で販売できる取り組みを行いたいと思っていました。
寺島
また、moogyを飲み終わった後も「暮らしをちょっと楽しく」できる方法はないかと考えたときに、オリジナルボックスを一緒にデザインできることもポイントでした。生活感の出やすいモノをさりげなく目隠ししてくれるよう、デザインはかなりこだわって作りました。
遠藤
「北欧、暮らしの道具店」のお客さまにとっては、moogyを購入すると送料が無料になります。オリジナルボックスだけでなく、そうしたお得感も、お客さまに喜んでいただけるのでは? と思いました。
──2019年10月に販売を開始して、2日で完売。お取り組みを通しての手応えや、反響はいかがでしたか?
遠藤
とにかくびっくりしました。「北欧、暮らしの道具店」にはmoogyのファンになってくれそうなポテンシャルの高いお客さまが多いと推測していましたが、さすがにこれほど早く完売するとは思っていませんでした。今回のお取り組みが、moogyを飲むきっかけとしてきちんと働いたことを実感しました。
寺島
BRAND SHOPと同時に行ったBRAND NOTEでは、私たちの思いを伝えてもらうとともに、ボックスの活用法にも触れてもらいました。Instagramにアップされた写真を拝見して、moogyを飲み終わった後も、お客さまがそれぞれに楽しんで使ってくださっている様子がわかり、本当にうれしく思いました。
──アンケートを見ると、限定ボックスを購入された方のうち「初めてmoogyを購入した」というお客さまが86%、また購入した方のうち76%が「今後も継続して購入したい」と回答してくださっています。
嶺岸
購入してくださった方々が、ボトルやボックスの写真をSNSにたくさん投稿してくださいました。それを見たときに、moogyがお客さまの暮らしを少しでも豊かにできたのかなと、目指していたビジョンが叶ったと実感しました。遠藤が言ったように、良いものを届けられたからこそ、継続的に飲みたいと思ってもらえたし、今後につながる施策になったのだと思います。
価値観のフィットするパートナーとつながるきっかけに
──今後、moogyをどのような存在にしていきたいか、またどのようなコミュニケーションにチャレンジしていきたいか、展望はありますか?
遠藤
単なる飲料という存在ではなく、少しでも日々の生活を楽しく豊かにできるような商品を提供できるブランドになりたいと考えています。デザインひとつで、暮らしは楽しくなる。みなさんに、そんな気づきを与えられるようなブランドに育てていきたいですね。
嶺岸
私も同じですが、moogyを通じて、従来とは違う価値を届けられる存在になれたらなと思います。
寺島
私は、moogyを単なる飲みものというよりも「飲む生活雑貨」だと思っています。moogyを通じてうきうきしてもらえるデザインをこれからも提案したいですし、moogyと同じような価値観を持つ企業さんと一緒に、新たなコミュニケーションを展開していきたい。
遠藤
実は、すでにそうした取り組みも動き出していて、3月中旬から文房具メーカーKINGJIMさんの商品「ちいさく持てるマスキングテープ“KITTA”」とのコラボ企画がスタートします。ジャンルは違いますが、お互いの志が同じであることがわかり、KITTAのファンとmoogyのファンは、きっと近いはず!ということで、KINGJIMさんとのお取り組みを決めました。
寺島
KITTAさんとのコラボレーションが実現したのは、「北欧、暮らしの道具店」のおかげなんですよ。KITTAの担当者さんがmoogyのBRAND NOTEを見てくださり、わたしたちのイベントにも来てくださったことで交流ができました。
遠藤
共感できるパートナーとお仕事することで、そのパートナーを通じてまた別の価値観の合う仲間が増えていく。そういった出会いに恵まれ、どんどん新たなコミュニケーションが生まれています。
寺島
また、moogyではInstagramを通じて、お客さまとのコミュニケーションもとっています。価値観を共有できるパートナーの方々やお客さまと深いコミュニケーションを取りながら、もっともっとmoogy を広めていきたと思っています。
moogyとのBRAND SHOPの詳細はこちら よりご覧いただけます。
moogyとのBRAND NOTEはこちら よりご覧いただけます。
BRAND NOTE PROGRAMのお取り組み事例の一覧はこちら よりご覧いただけます。