2018.12.17

もっと女性をワクワクさせるために、私たちが今挑戦するべきことは?アイランド株式会社 粟飯原理咲×「北欧、暮らしの道具店」佐藤友子 対談前編

書き手 クラシコム馬居
撮影 鍵岡龍門
もっと女性をワクワクさせるために、私たちが今挑戦するべきことは?アイランド株式会社 粟飯原理咲×「北欧、暮らしの道具店」佐藤友子 対談前編
「おとりよせネット」「レシピブログ」「朝時間.jp」などを運営するアイランド株式会社代表の粟飯原理咲さんと、「北欧、暮らしの道具店」店長・佐藤の対談です。

二人は共に、ユーザーの多くが女性であるウェブサービスの責任者であり、世代も同じです。経営者としては、「おとりよせネット」を2003年に始めた粟飯原さんの方が少し先輩。少し遅れて「北欧、暮らしの道具店」が開始したのは2007年のことでした。

そんな10年を超えて、女性たちの幸せに向き合い、試行錯誤を重ねてきた二人のリーダーが、サービス運営、お客様との関係、経営にまつわる話など、たくさんのテーマについて、その想いを交差させました。

その中からまず前半では、お互いのサービスの成り立ち、現状、そしてこれからについて熱く語った内容をまとめてお届けします。

女性たちは今、ウェブサービスにどんなことを求めているのでしょうか。また、二人はそれぞれのサービスに対し、どんな課題を感じ、いかなる未来に希望を見ているのでしょうか。

女性が安心して発信できる雰囲気って?

「北欧、暮らしの道具店」店長・佐藤友子(以下、佐藤)
「おとりよせネット」「レシピブログ」「朝時間.jp」と、どのサービスをみても、なんとなくアイランドさんらしさって感じるんです。

きっとそれは、一夜にしてできたことじゃないですよね。サービスを運営される上で気をつけてらっしゃることはどんなことなのでしょう。

アイランド代表取締役社長・粟飯原理咲(以下、粟飯原)
うまく言葉にできないんですけど、いつでも「包容力」を大切にしたいなと思っていて。

「北欧、暮らしの道具店」さんと、うちのサービスで大きな違いがあるとしたら、それは「おとりよせネット」もそうだし「レシピブログ」もそうですが、私たちが作っているのは場であって、実際のコンテンツを作っているのは発信者の方たちだということなんですよね。

「レシビプログ」であれば、レシピを投稿してくれるユーザーさん、「おとりよせネット」だったらショップさん。基本的に、私たちがその方たちの投稿を取捨選択することはなく、まずは誰でも参加してください!というスタンスなので。

佐藤
たしかに「北欧、暮らしの道具店」は、私たちの目を通ったコンテンツしか出ていないので、そこは大きな違いですね。

粟飯原
私たちのサービスだと、ものすごい節約料理を書く方もいれば、素敵なライフスタイルを紹介する方もいて、かと思えばロックな料理を教えてくれる人もいるかもしれない。誰が何を書くかは、いつも私たちの予想を超えられちゃうんです。

佐藤
投稿する方にも編集権があるということですよね。

粟飯原
そうなんです。ですから、みんなが自由に発信してもいいようなトーンのサービスにするっていうのは気をつけているポイントです。温かみはあるけど、あまり個性を出さないっていうか。

佐藤
それが、「包容力」なのですね。でも、個性を出さないというのも、それはそれですごく難しそう……。一つのテイストに偏らないようにするには、どんなことに気をつけてらっしゃるのですか。

粟飯原
デザインはもちろんですが、編集もバランス良くということですかね。レシピブログであれば、今日の一押しブログを紹介していくときに、節約料理の方も、一人暮らしの方も、大家族の方も、と偏らずに色んなトーンの方を取り上げるということは、かなり気をつけていますね。

自分たちがどんなテイストやジャンルが好きなのか、ということは発信しない。それは一つのポリシーかもしれません。

佐藤
そのポリシーは、明確に社内で言語化して周知されているのですか。

粟飯原
周知とまでは言えないかもしれませんが、みんなが共有してる感覚ではあると思います。

基本的にいわゆるメディアというよりも、CGM*の考え方なんですよね。ただ、「朝時間.jp」だけは、ユーザーさんも自由に投稿してもらえますが、私たちが選んだ方に発信していただくこともあるので、少し違うかもしれませんが。

*CGM:Consumer Generated Mediaの略。運営者や編集者ではなく、一般ユーザーがコンテンツを投稿することによりできていくメディアのこと。

「寄り添い」の施策がユーザーとの距離を近づける

粟飯原
あと最近だと、日本最大級の料理インスタグラマーコミュニティとして、「クッキングラム」という料理インスタグラマーさんが1万人くらい参加してくれているサービスも運営しています。

インスタグラムで、「#クッキングラム」で検索すると、300万を超える投稿がされていて。

佐藤
ほんとだ、すごい数!!言ってるそばから、どんどん増えている……!

粟飯原
最初は1つも投稿されていないハッシュタグだったんですけど、2015年の7月から始めて、3年でその数になったんですよ。

佐藤
3年で300万投稿超えるって、相当すごいですよ。

粟飯原
その投稿の中から、毎日編集部が公式アカウントでリポストしてるんですね。良いものは、5000件くらいいいねがついていたりして。

それで、クッキングラムも他のサービスと同じく、いろんな食卓を紹介したいから、お弁当が続いたりとか、同じテイストの投稿ばかりにならないようには気をつけているんです。

佐藤
確かに、そうですね。素敵なお菓子もあれば、家庭料理やお弁当もあって。

粟飯原
それでですね、やっぱり私たちとしては、このハッシュタグに投稿してくださる方たちとのエンゲージメントを高めたいじゃないですか。

そこで編集部は、相手に寄り添うことこそエンゲージメントを高めるのでは、と考えて、リポストする相手の方が普段の投稿の中で『茄子』をカタカナで『ナス』と書いてれば、自分たちもリポストする際に、カタカナで「『ナス』のお料理、素敵ですね」という風に書くようにしているんです。漢字で書いていれば、漢字で『茄子』、ひらがなで書いてれば『なす』とひらがなで寄り添う。

佐藤
それ、最高のエピソードですね。優しい!!

粟飯原
他にも、ご家族についてコメントをつけている方が多いので、「主人が〜」と書かれている方の投稿は、「ご主人が喜ばれて良かったですね」としますし、「旦那が〜」と書いている方には

佐藤
旦那さんが、っていうんですね!

粟飯原
そう、そうです。

佐藤
すごいアイデアだ。それはどなたが考えられたのでしょう?

粟飯原
クッキングラムのプロデューサーの発案です。それにメンバーも同意して。

佐藤
普通のことのようにも聞こえるけど、これはなかなか思いつけることではない気がします!

粟飯原
この施策は、おそらくプロデューサーの感性によるものだとは思うのですが、でも全てのサービスが、とにかくユーザーさんとのコミュニケーションはとても大事にしていて。

ユーザーさんが書いてくれてた文章と同じくらいの量で返すとか、ちょっとした気持ち良さをコミュニケーションの中で体現したいんです。私たちはこういう言語表現ポリシーがあります、ということではなく、あくまでユーザーさんに寄り添っていくのがうちのポリシーなのかな。

運営側の楽しむ力が場を盛り上げる

佐藤
「北欧、暮らしの道具店」では、「私たち」のような「誰か」がフィットする暮らしを作るのを助けるためのメディア、ということが、スタッフの中で共有してる方針なんですね。

つまり、お客様は「私たち」のような「誰か」であるはずと考えるので、「私」はどう思うか、ということが常に考えの起点としてあって。企画や商品を考える時も、「私」というものが発露して始まることが多いんです。

でも、御社は、逆に「私」を消して、その相手に溶け込んでいくような。

粟飯原
そんなイメージですね。まあとにかく、ユーザーさんたちの投稿を楽しむ、という感じですね。

佐藤
なるほど、書き手でも、読み手でもなく、「楽しみ手」なんですね。

粟飯原
そう、まさに、「楽しみ手」ですね。

佐藤
粟飯原さんは、最初から感覚的に運営側は「楽しみ手」に徹することで場が盛り上がる、と確信されていたのですか。

粟飯原
確信は全然なかったですよ。それは、ほんとに好みの問題で。私自身が、とにかくみんなが好き勝手に発信しているものを見るのが好きなんです。

たとえば、「おとりよせネット」は1つのショップさんごとに、1品は無料で登録していただけるので、多くのショップさんは自分たちのお店で最高の商品だと思っているものをエントリーしてくださるんです。わあ、素敵!!となるものもあれば、これはなんだろう???と驚くようなものもあって。それを見るのは本当に楽しい。

だから私自身は、サービスの中で顔出しはおろか、名前すら登場させたことがなくて。この場に自分は必要ないかなって思っていて。単純に嗜好性ですね。観察したい、というか、楽しみたい。

佐藤
自分がサービスを体現する人として真ん中にいるっていうよりは、みんなが好き勝手に発信しているものを楽しみたい、ということですね。

粟飯原
その中で、こんな人がいるんだとか、最近こういうのが流行ってるんだとか、みたいなことを発見することに喜びを感じてるというか。

佐藤
ユーザーさんはどういう方たちなのでしょうか。同じように、楽しみ手だったりするのでしょうか。

粟飯原
ユーザーさん全体としては、日々の暮らしを楽しみたい、というような嗜好性はあると思うんですけど、あとはバラバラなんです。というのも私たちではなく、発信者さんにファンがついているので。たとえば「レシピブログ」だと、どのブロガーさんを好きなのかによって、ユーザーさんの層は全然違うんですよ。

お客さまとのつながりへの喜びと葛藤

粟飯原
つまり逆を言うと、私たちが苦手なのは自分たちのテイストを押し出すことですね。確固たるテイストをお持ちの「北欧、暮らしの道具店」さんは、私たちのユーザーさんよりも、ファンの方が熱狂的って感じがするんですよ。

佐藤
確かに、一部のお客様からは、嬉しいお声も、厳しいお声もたくさんいただきます。

粟飯原
良い意見でも、悪い意見でも、そういうお便りがくることは、お客様がそれだけ思い入れを持っているということ。めちゃくちゃ深くて濃いエンゲージメントがあると思うんです。それはすごい武器ですよね。

「北欧、暮らしの道具店」のお客様とは違って、私たちのユーザーさんは、私たちに「こうあってほしい!」というものは、あまりないのかな、と。それは、強みでもあるけれど、弱みでもあると感じています。

佐藤
「北欧、暮らしの道具店」はもともと北欧のヴィンテージ雑貨を販売していたんですね。そこから、他の商品も販売するようになって、そのうちにメディアとして広告ビジネスもしたりで。

どんどん変わっていってしまうってことに寂しさを感じる、とおっしゃるお客様は確かにいらっしゃるんですよね。

粟飯原
そうなんですね。

佐藤
実は、先日公開したWEBドラマの『青葉家のテーブル』では、私も全部の現場に入ってディレクションをしたんですけど、一番意識したのは、私たちが好きな世界は変わっていませんよっていうことで。それをドラマを通じてお客様に感じとっていただきたいと思っていたんです。

粟飯原
わあ、それはおもしろい。

佐藤
小道具に、昔売っていたヴィンテージの北欧食器を使ったりしていて。私たちはECサイトなので、物販に繋げようと思ったら、今在庫が潤沢にあるものを優先的に出すことを考えないとと思うんですけど、そうはしませんでした。

「北欧、暮らしの道具店」は、10年前と色々変わった部分も多くあるかもしれないけれど、私たちが好きなもの・愛する世界は変わってないですよ、とも伝えたくて。とにかく、お客さまを裏切らない内容、美術、ファッション、セリフってものにしたくて、監督とコミュニケーションを取っていたんですよね。

粟飯原
素敵!

佐藤
「ドラマなんか作って!」みたいな声があるかも……、なんてヒヤヒヤしながら1話目を公開したんですけど、なんと何のインセンティブもないのに何百通っていうお便りが届いて。

粟飯原
すごい、すごい!

佐藤
しかも、長文の感想を送ってくださる方も多くて。

粟飯原
超素敵ですね。

佐藤
内容も、「こういうのを待ってました」とか、「どんどん御社って変わっていっちゃうなと寂しかったけれど、やっぱり変わってなかったんだって思えた」というようなことを書いてくださったお客様も多くて、ああ、伝わったんだ、と思ったんですよね。

必要とされるのは話しかけやすい存在?

佐藤
実は、私たちもアイランドさんのように、投稿型のコンテンツも考えたりしていたんです。というのも、お客さまにとって私たちって話しかけやすい相手かなってことが気になるようになって。

粟飯原
話しかけやすい?

佐藤
私たちがお店として生き残っていくためには、必要とされ続け、「無くなってもらっては困る」という存在にならないといけないと思うんですよね。

それで、自分の人生や生活の中で、この人にいなくなられちゃ困るってどういう人だろうって「人」に置き換えて考えてみたんです。それって、たとえば何か悩み事があった時に、有益なインプットを一方的にくれるって人、ではないなと思ったんです。

そうではなく必要なのは、気軽にアウトプットさせてくれる人なんですよね。たとえ賢いアドバイスをくれなかったとしても、聞いてくれたらいい。悩みって言えたことでほぼ解決したりするじゃないですか。

粟飯原
そうですね。

佐藤
アウトプットをするための心理的な安全性があったり、アウトプットして良かったっていう成功体験を与えてくれる人が必要な人だなと思うんです。

そう考えた時に、あ、今のうちってまだまだそういう存在には到れてないかもしれないって思ったんですよね。

粟飯原
は〜、なるほど。

佐藤
どうしたら、お客様が私たちに話しかけやすいようになるか、ということを去年ぐらいからすごく意識し始めて、私たちもお客様に投稿していただくコンテンツを作ったり、参加型の商品開発をしてみたり。このスマホケースもお客様の人気投票で決まった柄なんですね。

粟飯原
素敵ですね。

佐藤
あとは、公式インスタグラムの投稿についたコメントに、お返事を全くしてなかったんです。商品への質問にだけ答えるようにしていて。全てに答えてしまうと、リソースが足りなくなってしまうのではないかと心配だったので。

でも、これがお客様がアウトプットしてくださるきっかけになるかもしれないと思い、去年から商品とは関係がなくてもいただいた質問系のコメントには全部お答えするっていうのを始めてみたり。

そうするとやっぱり、徐々に徐々になんですけど、コメントが増えて。これって、話しかけやすい相手になってきてるってことなのかなぁと。エンゲージメントを高めるというのは、ほんとに地道な取り組みなんですよね。

粟飯原
たしかに、「北欧、暮らしの道具店」のお客さまが参加して、お店で買ったものを使ってどんな暮らしをしているのか、ということが見えてくるとすごく面白い世界になりそうですね。

佐藤
ただ、もうまさに、御社のような包容力を私たちもこれから学ぶところだと思います!!

粟飯原
いやいや、そんなことは。

粟飯原
お互いに、無いものねだりですね(笑)

アウトプットの成功体験が高める満足度

佐藤
あとは、日本全国を巡業して、リアルイベントをたくさん開催して、お客様にお話していただくという試みもしていて。

お客様は私たちの話を聞くために申し込まれるので、もちろんそういうコンテンツを準備するんですが、途中に「フィーカ(Fika)タイム」というものを挟んで、アンケートに答えていただくんです。

粟飯原
へー、フィーカタイムっていうんですね。

佐藤
Fikaはスウェーデン語でお茶の時間という意味で。ですから、アンケートを書いていただく時間は、お菓子とコーヒーを配って、音楽もかけて。リラックスした時間のなかで、まずアウトプットしてもらうんです。

粟飯原
おもしろい!

佐藤
初めてのイベントで、手を上げて発言するというのはハードルが高いと思うので、みなさんが書いてくださったアンケートを私たちが読み上げるんですね。例えば、アンケートに書かれた日常のささいな出来事について、「このアイデアはいいですね!私たちも試してみます!」とコメントをつけて紹介する。

粟飯原
いいですね。

佐藤
読み上げられた人が、ああ、書いて良かったって思ってもらえると嬉しいなと。そんなアウトプットの成功体験があると、ただ話を聞いて帰るイベントよりも、満足度があがるということもわかってきたんですね。

あとは、最後に残ってくれた方とは個別にお話をするということもしてみていて。そうすると、「昔から読んでて」とか、「あのコラムがよかった」とか、アウトプットしてくださるんです。ですから、私たちもできる限り気さくに、話していただきやすいようにと心がけています。

好きでつながる関係が産むささやかな幸せ

佐藤
それこそ、御社はリアルイベントをたくさんやられているとは思うのですが。

粟飯原
そうですね。色々ありますが、今の話と近いのは朝時間.jpの「朝のおしゃべり会」ですかね。

朝7時半からパンとコーヒーだけを用意して、読者さん10人くらいと毎回違うテーマでお話するんです。旅行とか、読書とか、季節に合わせたテーマだったりを用意して。

夏だったら、行って良かった海外旅行先をシェアしましょうとか。

佐藤
どんな風に進められるのですか。

粟飯原
はじめにスタッフが自己紹介して、みなさんも自己紹介してからそれぞれテーマに関することを話していただいて、盛り上がったら二巡目に、みたいな。

ユーザーさんたちは、好きなことをおしゃべりできて、私たちもみなさんが何に興味があるのかを聞くことができますし、その会話をコンテンツにすることも。そこで面白いお話をされていた方は、あとで改めてインタビューしたりすることもあります。

佐藤
いいですね。

粟飯原
あとは年に1回、「朝美人アンバサダー」という、私たちのパートナーのような読者さんたちと集まる会もあって。それも、60人くらいいらっしゃるんですが、数人ずつのグループに別れて「最近ハマってる朝活」など、テーマだけお渡しして、あとはみなさん自由にお話いただく。これが盛り上がるんです。

佐藤
お客さまはどんなことを求めていらっしゃるのでしょう。

粟飯原
その場でお話することが楽しかったり、朝活仲間を見つけたりできることですかね。そこで出会ったユーザーさんたちで朝食会に行ったりされていますよ。楽しかったからと、違うテーマの時にもまた来てくださる方も。

平日の朝、早起きしてわざわざここにくるというハードルを乗り越えた方々、というだけで仲間意識が芽生えるのかもしれませんね。

佐藤
同じものを好きな人と出会えるというのは、本当に嬉しいですよね。それは、私たちも感じていて。

習い事の先生が「北欧、暮らしの道具店」のオリジナルグッズを持っていて盛り上がったんです、とか、昔の同級生も読者だということがわかって嬉しかったです、というようなお話をよくいただくんです。

私自身も学生時代は、なかなか自分の好きなものを共有できる友人がいなくて、ずっと自分の好きなものを堂々と言いたい、同じ感覚の人とつながりたいという思いがあったから、とてもその気持ちがわかるんです。そういう方のために、私たちはこの店を運営しているんだ、という気持ちになります。

 

後編では、会社経営やスタッフとの関係についてのお話をまとめました。15年間経営者として先導してきたにも関わらずとても柔らかな粟飯原さんの雰囲気の秘訣に迫りました。
後編:強くない経営者でも、めんどうくさい上司でもいいじゃない。

PROFILE
アイランド株式会社 代表取締役社長
粟飯原理咲
NTTコミュニケーションズ株式会社先端ビジネス開発センタ、株式会社リクルート次世代事業開発室・事業統括マネジメント室勤務、総合情報サイト「All About」マーケティングプランナーを経て、2003年7月よりアイランド株式会社代表取締役。日経ウーマン誌選出「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」2000年度ネット部門第1位、2003年度同賞キャリアクリエイト部門第6位受賞。 美味しいものに目がない食いしん坊&行くとついつい長居してしまう本屋好き。

好きなもの:読書、友だちや家族との美味しいごはん、週末の旅