2020.03.19

ブランドスイッチが難しいスキンケア商品で想定の10倍超の注文。BRAND NOTEを通じて見えた「ETVOS」の今後の方向性

書き手 阿部 花恵
写真 村山 玄子
ブランドスイッチが難しいスキンケア商品で想定の10倍超の注文。BRAND NOTEを通じて見えた「ETVOS」の今後の方向性
「北欧、暮らしの道具店」と、企業様とのタイアッププログラムである「BRAND NOTE PROGRAM」。お取り組み企業担当者様インタビューでは、お取り組みのきっかけやその後の反響などを伺っています。

今回、ご登場いただいたのは株式会社エトヴォスで広報部 部長を務める初坂翼さん。

皮膚科学に基づく肌にやさしいミネラルファンデーション&スキンケアブランド「ETVOS(エトヴォス)」について、「BRAND NOTE」1回目ではミネラルメイクの使い方とブランドの背景を、2回目では肌の変化に戸惑うスキンケア迷子に寄り添ったモイスチャライジングシリーズの記事を配信しました。

アプローチを変えた2度のお取り組みからそれぞれ得られたものは?

2019年秋にかけて行なったお取り組みの成果と、そこから得られた気づきについて、お話を伺いました。聞き手は、クラシコムプランナーの高松です。

スキンケアとミネラルメイク、肌荒れの悩みから生まれたブランド

――「ETVOS(エトヴォス)」というブランドについて、改めて教えていただけますか。

ETVOS は皮膚科学に基づいたスキンケアと、クレンジング不要のミネラルメイクの2つの軸を持つブランドです。最初はスキンケアから始まって、2020年で13年目を迎えました。国産ミネラルファンデーションのパイオニアブランドでもあります。

ブランドが誕生したきっかけは代表の尾川が大人ニキビに悩まされていた経験から。皮膚科学の専門家の方々と研究を重ねて、きれいな肌をつくるためにはスキンケアとメイク、両方のシナジー効果が必要だと気づき、今のブランドの形にたどり着きました。

――商品には、どういったこだわりがありますか?

スキンケア商品のこだわりは、ヒト型セラミドを配合している点です。ストレスや加齢、クレンジングなどの摩擦によって失われてしまうセラミドを補給するために、ヒト型セラミドとアミノ酸などの高機能美容成分を配合したスキンケア商品を展開しています。

天然ミネラルを使用したメイクシリーズも、肌にやさしくストレスフリーであることを大切にしています。特に人気が高いのはミネラルファンデーションです。石油系界面活性剤、鉱物油、シリコン、タール系色素、合成香料、パラベン、アルコールなどは一切含まず、天然の鉱物でもあるミネラルや植物エキスをたっぷり使ってつくっています。

カバーしたい部分はしっかり隠し、その上で素肌をきれいに見せてくれます。粉の形状は肌にストレスがかかりにくいですし、メイク落としによるクレンジングも必要ありません。

“シンプルで上質なものと生きていきたい”層を探して

――「BRAND NOTE」でお取り組みしようと思ったきっかけはどういったところにありましたか?

2017年頃に、代表の尾川が「素敵なECサイトがあるよ」と教えてくれたのが「北欧、暮らしの道具店」を知るきっかけでした。最初はワクワクする雑貨があるECサイトという認識でしたが、徐々に「北欧、暮らしの道具店」はECとブランディングをどう両立しているのだろう、という点が気になって追いかけていました。

その後、広報としてお客さまとどうコミュニケーションをとっていくかを試行錯誤していく中で、今の時代はシンプルで上質なもの、肌にとって心地よいものと一緒に生きていきたいという価値観を持つお客さまが増えているな、と感じていました。

じゃあそういうお客さまってどこにいらっしゃるんだろう?という話が社内で出たときに、「北欧、暮らしの道具店」なら親和性がありそうだなって。それがBRAND NOTEでご一緒させていただいた背景です。

――ミネラルメイクの使い方レッスンと、肌の変化に戸惑う“スキンケア迷子”に寄り添った記事。それぞれアプローチを変えた2度のBRAND NOTEの感想を教えてください。

ブランドとしての親和性は感じていましたが、「北欧、暮らしの道具店」という、いわばライフスタイル系のサイトの中で、ビューティー記事がどのように受け止められるのか、コスメにどの程度興味を持ってくださるのか、反応はどうだろう、という不安は正直ちょっとありました。

ただ、オリエンのやり取りを通じて、ユーザーさんとのつながり方を深く理解していらっしゃるパブリッシャーなんだな、ということが伝わってきたんですね。私たちブランド側はどうしても商品のスペックを説明しがちなので、できあがった広告が似てしまうことも多々あるのですが、「北欧、暮らしの道具店」は最適な伝え方を一緒に考えてくださった。

途中からは「どんな風にアウトプットしていただけるのだろう?」と楽しみにしながら取り組ませていただきました。

スキンケアのスターターキット購入が想定の10倍超、8割が新規層

――ありがとうございます。実際にお取り組み後の反響はいかがでしたか。

想像以上でした。こんなにたくさんの方が興味を持ってくださったなんて、という驚きがまずありましたね。

アンケート回答からも、記事を隅から隅まで熱心に読んでくださったんだな、という読者さんの熱量がすごく伝わってきた。なんとなく出した情報ではなくて、伝えたかったものをきちんと伝えられたことに感謝しています。

どんな方が読んでくださったのか、パーセンテージや態度変容など、いろんな数字や具体的な部分をちゃんとフィードバックしていただけたこともありがたかったです。社内の反応も良く、過去に取り組んだ記事広告の中で一番手ごたえを感じました


「肌の調子が良い時も悪い時も自分を支え、寄り添ってくれるブランド=ETVOS」をテーマに、スキンケア編ではゆらぎ肌との向き合い方を紹介

メイクとスキンケア、2種類の記事を今回ご一緒しましたが、メイクは具体的な使い方をご紹介しやすい一方、スキンケアはどの程度興味を抱いていただけるのか、不安な面もありました。というもの、スキンケアってブランドスイッチが難しいんです。

メイクとスキンケア、それぞれの商品を比較すると、メイクのほうがベネフィットをイメージしやすい分、お客さまには、より響きやすくなるという違いがあります。

ところが結果としては、今回はスキンケア編の反応が想像以上によくて驚きでした。

記事を読んだ方からの購入数は想定の10倍以上、そのうち8割超が新規購入のお客さま。スターターキットのリンクを張っていただいたおかげですが、これはほかのタイアップ施策と比較するとかなり多い数字です。

――メイク編の反応はいかがでしたか。

メイク編ではミネラルファンデーションの正しい使い方、をお伝えしたのですが、こちらもいい反応をいただけました。アンケート回答では「以前に愛用していましたが、こういう風に使うとよかったんですね。また使ってみます」という声がたくさん寄せられて。


「北欧、暮らしの道具店」スタッフの齋藤が、メイクの疑問を投げかけながら使い方のコツを担当者に教えてもらいました

こういった基本的な情報をお伝えする場がこれまで十分ではなかったんだな、という反省にもつながりました。

全体のCTRも「北欧、暮らしの道具店」の平均値より少しは多く取れたらいいなくらいの気持ちでいましたが、結果としては10倍ほど高いCTRの数字が出て、非常に満足しています。

記事は当社のサイトやLINE配信でも二次利用させていただき、弊社がこれまで発信できていなかったことを伝える貴重なコミュニケーションツールとして活用もしました。

ブランドのコアを育成するフェイズに突入

――最後に今後、ブランドとしてチャレンジしていきたいことについて教えてください。

ブランドの姿勢としては、スキンケアとメイクの両面で肌にストレスフリーであることを引き続き、伝えていくつもりです。上質でシンプルなお手入れがもたらすうれしさや充足感を、トレンドと共に感じていただける方が増えたらうれしいですね。

コミュニケーションの領域でいうならば、ETVOSというブランドのコアな部分を、しっかり育成していくフェイズに今は突入していると思っています。

以前は新商品を美容雑誌に取り上げてもらって認知度を上昇させること、美容関心層に向けてのコミュニケーションが多かったのですが、今後は、もう少しそこから間口を広げていけたら。デジタルも積極的に活用して、既存商品もしっかり発信する力をつけていきたいなと思っています。

BRAND NOTEでのお取り組みの成果が、そういった方向性を固めるきっかけになってくれたことにも感謝しています。

ETVOS メイク編のお取り組みの記事はこちら よりご覧いただけます。
ETVOS スキンケア編のお取り組みの記事はこちら よりご覧いただけます。
BRAND NOTE PROGRAMのお取り組み事例の一覧はこちら よりご覧いただけます。